FUN'S PROJECT REPORT


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FUN'S PROJECT REPORT #0122020.10.15

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「異世界デッサン ep01.優希クロエの世界」アフターレポート

2020年8月に開催しました、オンラインデッサン会の模様をお届けします。プロの講師による丁寧な指導とアドバイスを、オンラインでリアルタイムに配信。初心者の方にも気軽にデッサンを体験していただきました。 題して「異世界デッサン ep01.優希クロエの世界」。デッサンモデルは『STEINS;GATE』の作中キャラクター「牧瀬紅莉栖」の衣装で様々なポーズをとります。 描き方は自由です。紙と鉛筆で挑戦するのもOK、タブレットを使ったデジタルツールでトライもOK。短時間で学べるオンラインデッサン会、記念すべき第1回をご紹介します。

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異世界デッサン ep01.優希クロエの世界
講師 貘九三口造 氏(漫画家)
モデル 優希クロエ 氏(アイドルグループ「純情のアフィリア」所属)
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実施日:2020年8月21日(日)
(第1部)デッサン 13:00開場/開演14:00~終了15:30
(第2部)トーク会 16:00開場/開演16:30~終了17:30
衣装 STEINS;GATE(株式会社MAGES.提供)
共催 株式会社MAGES./株式会社MAEDAXラボ
主催 FUN'S PROJECT(大日本印刷株式会社)

第1部 デッサン(10分間×2セット)

貘九三口造先生(左)の挨拶の後、優希クロエさん(右)が『STEINS;GATE』の作中キャラクター「牧瀬 紅莉栖」のコスプレ衣装で登場! 意気込みをお伺いしたところで、早速デッサン会がスタートです。

10分間ドローイング(1) 立ちポーズ

デッサン会がはじめての方のために、まずは先生が描き方の一例を紹介しました。静止しているモデルを見ているだけでは長く感じる10分間も、「人を描く」となるとあっという間に過ぎてしまいます。最初のドローイングの後は5分ほどを使って、先生がお手本をお見せします。

全体感・流れを意識しましょう。自分が描きたいところがどこなのか、どういうところを描きたいのかを大事にしてください。まずは観察です。

まっすぐ立ちのポーズなので、中心線を描いてみます。頭とつま先のちょうど中心になる部分を測ってみます。そうすると腰のあたり、ベルトのあたりだと思います。各部分は何頭身かな?と見ていきましょう。肩幅は全体の何割ぐらいなのか。一般的には2頭身ぐらいと言われますね。

全体の大きさと中心点がどこなのかを測ってもらうだけでも、だいぶ描きやすくなると思います。はじめてなので、自由に書いてみましょう。

10分間ドローイング(2) 座りポーズ

ポーズが変わり、体のパーツの捉え方や見え方が変わってきました。引き続き、先生からは全身の捉え方や、描き方のコツなどをお話頂きました。

まずは頭身を見ていきましょう。頭から地面までアタリを付けてもらって、中心がどこなのか測ってみます。頭の上からつま先まで、全長に対して頭の割合が何分のイチぐらいでしょうか? 私はペンを使って測ります。全体が入らない場合は、まずは全体の頭身を測ってみてください。

形ができてきたら、お洋服も描き込んでみましょう。この衣装の特徴はどこなのか、シワの入り方はどうなのか、というのを10秒ほど観察してみると描きやすくなると思います。

10分間ドローイング(講評)

参加者の中から希望された方を繋げ、カメラ越しにデッサンした作品を先生に講評していただきました。 その後、twitterでハッシュタグ「#異世界デッサン」を付けて投稿してくださった参加者の作品を見ながら、オンライン講評。 はじめて描いてみましたという方の作品から、しっかりとした線で描かれた方の作品までを参加者の方々と一緒に見ながら講評する流れは、とても新鮮な1シーンでした。

10分という短い時間でしたので顔までは描けないと思います。私は身体の流れなどを意識しました。顔の傾き・肩の傾き・腰の傾き・脚の傾きなどを意識しながら、全体のボリューム感・どのあたりにボリューム感があるのかというのを考えながら描きました。軸足が身体の中心からどれくらいの位置にきているのか、調整をしながらちょっとずつ直しながら描いていく感じです。

◆参加者の方へのアドバイス(抜粋)

・脚の長さを何頭身だったかなと見ていくと、もっとうまくなっていくと思います。頭身で測っていけばリアルに見えてきます。

・手は難しいですよね。顔の大きさと手の大きさ、見比べてみてくださいね。だいたい顔と手の大きさは1対1と言われています。

・上半身、いろんなものに隠れていて惑わされたのかなと思います。一度、素体、肋骨の大きさを描いてみて、そこから服を着せていく、そういうふうに下から順番に描いていくと良いと思います。

キレイにスタイル良く描いていただいて嬉しいです。普段デッサンされている方も多いと思いますけど、腕の感じ・髪の感じ、短時間でこんなに描けるんだ!と思いました。いろんな方の絵が見られて嬉しかったです。

5分間ドローイング(5分間×5セット)

次に、休憩を挟まずに5分間のフラッシュドローイングを5セット行いました。 モデルのポーズは、これまでの時間の半分で変わっていきます。瞬時に捉え、全体を描いていくことは難しかったのではないでしょうか。 先生がポーズ毎の描き方のコツをアドバイスしてくださっていたので、筆が完全に止まってしまった方は殆どおられなかったかと思います。

◆ポーズ3

どれぐらいの時間配分で描くのかというのも、クロッキーの面白いところですね。全体を見返してみたり。好きなところを描いてもらえればいいと思います。服のシワだったり、お顔を見返してみたりしてみてくださいね。

◆ポーズ5

自分はどこを1番描きたいのか決めてみてくださいね。5分なので、全部は描けません。描きたいところをクローズアップしてみましょう。腰が隠れちゃっているので、どのへんに腰が来るのかよく観察してみてください。

5分間ドローイング(講評)


後半の講評タイムではフラッシュドローイングの作品を、参加者の絵を見ながらアドバイスをいただきました。

◆参加者の方へのアドバイス(抜粋)

・ちゃんとカメラの位置がわかるのが、この短い時間で描けていらっしゃって素晴らしいです。

・ポーズ2は脚の微妙な角度がありましたけれど、足の甲の断面図の三角とつま先の位置から形をもっていく方法を試してみてください。

第2部 トーク

講師とモデル、お二人に登壇いただき、トークライブを行いました。漫画家の貘九三口造先生と、アイドルグループ「純情のアフィリア」所属の優希クロエさんです。

先生が漫画家になられた経緯や、今回のデッサン会の特徴のひとつ「シュタインズゲートの衣装」、女性を描くときのメイク感など、様々な話題を楽しくお話しいただきました。

優希さんには、10分間でご自身の絵を描いていただきました。

先生からは、参加者の方がTwitterに投稿していただいたデッサン画像を見ながら、改めて丁寧にコメントをいただきました。 また、参加者の方からのリクエストをいただいて、お二人に絵を描いていただくコーナーなど、盛りだくさんな2部となりました。

おわりに

ご参加いただいた方々の声

◆オンラインデッサン会について

・絵を描きはじめている人に向いていると思います。

・他の参加者の絵も見られて良かったです。

・自宅でクロッキー会ができてすごく新鮮で楽しかったです。

・Twitterに描いた絵をアップすれば講座中に拾ってもらえて、添削していただけるのは、気軽で良いと思いました。

・普段やらなきゃと思いつつ出来ていないので、こういった機会がありがたいです。

◆「異世界」について

・コスチューム系のデッサン会は初めてで楽しい経験になりました。

・モデルさんのルックスが活かされていて描くのが楽しかったです。

・お姉さん座りで上目遣いのポーズが、他のデッサン会とは一味違って良かったです。

◆デッサン会に初めて参加された方

・先生のアドバイスを聞きながら描いていくうちに、だんだんと形がとれて楽しく描けました。

・最初はどこに注力して描けばよいか分からず、よく観察するということができませんでしたが、描けるようになった気がします。

◆プロの方

・観察する時間が生まれますので、あらゆる分野において役立てられる感覚が養えると思います。

・モデリングを進める感覚は、設定画なり参考画像なりを観察しながら進めるという点において、特に役立てられると思います。

・3DCGモデラーだと直接絵を描く機会自体はありませんが、全体の構造を見渡したりプロポーションを把握する技術を磨くために、とても有効だと思います。

画像提供:ダンデライオンアニメーションスタジオのアニメーターさま

参加者データ

講師・モデルからのコメント

貘九三口造先生からのコメント

参加者さんの、コメント・講評への意欲が想像以上に高かったことに驚き、また嬉しく思いました。優希クロエさんが絵を描くのがすきでいらしたこともあり、全体的に積極的で「絵を描くのが楽しい」という高揚感を共有できていたと思います。短い時間でしたが、参加者のみなさんの創作活動にお役立ていただける思い出があれば幸いです。

貘九三口造 先生 Twitterアカウント(外部サイト)

★LINEマンガにて公開中

原作:貴志祐介/漫画:貘九三口造 朝日新聞出版 「天使の囀り」(外部サイト)

優希クロエさんからのコメント

異世界デッサン参加させて頂きありがとうございました!貴重な経験と楽しい時間を過ごさせて頂きました。コスプレは世界で共通のサブカルチャーだと思うのでもっと広くこの素敵な企画ができるようになったら夢があると思いました!また、プロの先生に教えて頂く機会は初めてだったので、勉強になりましたし感動しました。参加して頂いた方のデッサンも拝見できたり、それぞれ絵のタッチに個性を感じて面白かったです。デッサンモデルとしてお呼び頂きありがとうございました。

優希クロエさん Twitterアカウント(外部サイト)

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