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FUN'S PROJECT COLLEGE 2018.11.16

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2週間で習得!プロに学ぶ「Live2D」【ゲーム&アニメ制作現場でつかえるコツ】

現在、FUN'S PROJECT COLLEGEにて「キャラクターを動かそう Live2D中級編(以下、中級編)」を公開中です。

Live2Dは、「2D」イラストの特徴や画風をそのまま残して、あたかも「3D」のように動かすことを可能にしたモーションツールです。スマホゲームや短編アニメなどの制作現場で利用が広がっており、正式に授業として取り入れる専門学校なども出てきています。

今回は中級編の講師として登場されている、日本でも指折りのLive2Dデザイナー 大川雄さん(以下、大川さん)に、Live2Dを学ぶコツなどをインタビューしました。

Live2Dデザイナー 大川雄

株式会社クリーク・アンド・リバー社
デジタルコンテンツ・グループ 2Dクリエイティブスタジオ アニメーションチーム ディレクター

現在、ゲーム業界で需要が高まっているLive2Dデザイナー。
大川さんが所属するクリーク・アンド・リバー社でも、多くのLive2Dデザイナーを抱えています。中級編は、そのクリーク・アンド・リバー社のクリエイター育成ノウハウがぎゅっと濃縮されていて、プロへのきっかけを掴める講義となっています。

まずは、大川さんがLive2Dを使うようになったきっかけを教えてください。

大川さん:3年ぐらい前、ちょうどLive2Dが世間で注目された時に始めました。今の会社に転職してLive2Dデザイナーになりましたが、前職ではキャラクターではなく背景を描いていたので、キャラクターに触れるって楽しいなと。その当時は、絵が動かないのが当たり前だったので、Live2Dを触ってみて「すごい!絵が動いている!」というのが最初の感想でした。

実際の制作現場では、どのように制作されていますか?

大川さん:当社のLive2Dデザイナーは、キャラクターのイラストをパーツに分けて、モーションを作るところまでを一貫して担当します。そのため、仕事を進める上でまとめられるところはなるべく共通化したり、メッシュやパラメーター設定などの作業は一貫したりと、効率とスピードを重視しています。また、パーツ分けの時点で、どう動かすかなどを紙に書き出して着地させています。
クオリティを担保する上で一番大切なのは、(元素材となる)PSDの状態で、パーツをできるだけ細かく分けること。角や、揺れたり動いたりする箇所を極力細かく分けておくと、より現実に近い動きを作ることができます。

Live2Dは、どのぐらいの期間で習得できますか?

大川さん:今回公開した中級編を見ながら練習していただければ、2週間程度で習得のメドは見えてくるかと思います。ただ、ツールの使い方自体は覚えられますが、モーションの付け方は、センスや好み、いわゆる個人差が大きいです。同じ時間作業していても、気づきが多い人とそうでない人ではでき上がったものに差が出ます。キャラクターが動くだけであれば、そのアニメーションはビジネス上のエンターテインメントとして成立しないので、そこに価値を付けていきます。喋っていなくても動きだけで感情がわかる、目を動かしただけで喜怒哀楽がわかる、といった表情のエッセンスが必要となります。私が実際にやっているコツを教えると、実際に動いている人を見て、よく観察することが大事ですね。

Live2Dデザイナーとしてプロになる指標みたいなものはありますか?

大川さん:モデリングという、動かす前段階の作業の早さが指標になりますね。5日~2週間弱ぐらいでできれば合格点かと思います。中級編ではパーツ分けが事前にされているPSDを配布しているので、メッシュ・フォーム・パラメーター設定が3日か4日で終われば、実際の業務で使えるスピードなのかと。

どういう人がLive2Dデザイナーに向いていますか?

大川さん:熱意があり几帳面な人が向いていますね。モデリングやセットアップは、雑な人は無理だろうな(笑)、と思うので、細かいところに気が配れる人とか、なるべくきっちりした作業を好むような人ですね。

最後に、Live2Dを学ぶ方にメッセージを。

大川さん:Live2Dは初心者にも優しい良いツールです。操作ですごく複雑なところはないので、ぜひ挑戦していただきたいですね。私はいまLive2Dの表現で背中が見せられるような手法を考えています。今は可動域が平均で上下左右に30度程度まで動かすことができます。作り込めば45度よりも動かすことはできますが、真横や背面は相当難しい。でも一般的にできないであろうと言われているからこそ、やる意義はあるのかなと思っています。

中級編のカリキュラムは実務に近いものなので、これができればプロに近づいていると思います。一緒にLive2Dデザイナーとして、Live2D表現を高めていければよいですね。

Live2Dは今後ますます需要が拡がるツールです。
「キャラクターを動かそう Live2D中級編」で技術をプロレベルまで引き上げて、ゲームやアニメ制作現場で働くチャンスをつかんでくださいね!

「キャラクターを動かそう Live2D中級編」

「キャラクターを動かそう Live2D初級編」