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アニメイトタイムズ×FUN’S PROJECT 特別企画 vol.8 藤田和日郎さんに聞く、藤田和日郎先生が漫画家を目指した原点とは?【後編・山口さんと落語】

アニメ声優系ニュースサイト「アニメイトタイムズ」と、クリエイター共創サービス「FUN'S PROJECT」のコラボ企画!
さまざまな分野で活躍するクリエイターが語る「『つくる』楽しさ」を発信する特別企画、「クリトーク!」。

第10回は、1988年に『連絡船奇譚』で第22回新人コミック大賞に入選し、漫画家としてデビューを飾った藤田和日郎先生。
後編では、『うしおととら』や『からくりサーカス』、『月光条例』、『双亡亭壊すべし』など人気作品を生み出し続ける稀代の漫画家である藤田和日郎先生に、未来のクリエイターが持つべき大切な考え方など熱いメッセージを頂戴しました。
(前編記事はこちらです)

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藤田和日郎(ふじた・かずひろ)
北海道出身。
1988年、第22回新人コミック大賞入賞を経て、1989年、第2回少年サンデーコミックグランプリにて、『うしおととら』で入賞し、連載開始。 1991年、『うしおととら』で、第37回小学館漫画賞・少年部門を受賞。 代表作『からくりサーカス』『月光条例』。 2016年週刊少年サンデー17号より『双亡亭壊すべし』を連載開始。
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目の前の大切なことにコツコツ取り組む意義

─『からくりサーカス』は登場人物が変化していくお話です。これから未来を目指すクリエイターにとっても何かを決めて成し遂げる自分になるということはとても重要な変化だと思っています、藤田先生はこれまでを振り返って、変化したことや大切にしている考え方などはありますか?

藤田和日郎先生(以下、藤田)
人間って弱いですから。あんまり遠くを見ることはよくないと思うんです。漫画家で例えると、「俺は青山剛昌先生になるんだ!」って遠くの頂を見過ぎちゃ駄目だと思っています。 「絶対に俺はこんなに高いところに到達してやる!」と考えるよりも、やらなくちゃいけないことをやり続ける方が全然大切で。 だって、声高に「俺は漫画家になるために命を懸けている」って言ってる人、オレは信用できないですもん。

漫画家になるために一番大切なのは、ネームを作り続けることなんです。 新人って、出版社の編集担当の方に自分のネームを持ち込んで、見てもらうことからはじまるんですね? ネームを見ていただいて、アドバイスをもらって「これにペン入れをしていいよ」って言われたら、ペン入れをする。そうすることで、雑誌やWebに掲載される。そこから読者の反応を見て、それからの未来が決まっていく。 これが漫画家になっていくという道です。 ここで、「俺はあの頂に登るんだ。週刊連載をやっているあの人みたいになるんだ」みたいな鼻息だけ荒い言葉は何一つ役に立ちません。 毎日、コツコツとネームを考える。白紙のノートにコマを割ってお話を想像して、落とし込んでいく。一番地味で、一番苦労するのがネームです。ただ、これが一番やらなくちゃいけないことなんですよね。

先程、「俺は漫画家になるために命を懸けている」って言う人が信用できないって言いましたよね。オレが信用できるのは、今ネームのやり取りをしている人だけなんです。 派手な言葉なんかに意味はないですから。愚直に自分が考えたネームを編集さんに持っていく。変更点があれば、悩んで修正する。それでもやっぱり、駄目だと言われる。 「編集さんは何を言っているんだろう。俺は何が駄目なんだろう」 いろいろなことを悩みながら繰り返し繰り返し、自分と自分のネームを磨いていく。そういったことができる人がオレは好きだし、信用できます。

だからね、オレは何かの道を進む時に、壮大な決意なんて必要ないと思うんですよ。まず、一番前に言われている「やらなくちゃいけないこと」に対してどれだけ向き合えるのか。ここなんですよ。 オレは漫画家なので、漫画家のことしか分かりませんけどね。

─何かを生み出すクリエイターにとっては非常に重要なお話だと思います。

藤田
例えば、本を読めと言われれば本を読む人。いいセリフがあったらメモっとけよ?と言われればメモを取る人。映画を見て気になるシーンがあれば、誰かとそのシーンについて話した時に自分の考えを持って話せるようになりなさいと言われれば、しっかりと話せるように取り組む人。 こういう人がオレは好きです。 高いところばっかりを気にしている人は、そうしたアドバイスというか周りの意見を素直に受け入れられないんですよ。 漫画家になるために最も重要な修行は、インプットしたものをネームに落とし込むこと。それができるようになるためには、優れた本や映画、歴史、ドキュメンタリーなどさまざまなストーリーを学ばなければいけません。さらに、何がよかったのかまでを自分自身で紐解く必要もあります。 いいものを見て言語化できるようになれば、それがネームにも反映されます。

何度も繰り返しになりますが、大層な御託なんていりません。もちろん、批判ばっかりが上手になっても意味なんてないです。 「てめぇで何かやってんのか」と。 自分の言葉で自分の物語を語れるようになる。それをネームに落とし込む。そのための修行を怠らないことが未来につながっていくんですよ。

─地道にコツコツと今取り組むべきことに向き合い、苦しみながらも前に進むことで作り手として成長していくということですね。

藤田
オレはコツコツやっている中で、ある日突然できるようになっているのが漫画だと思っています。イメージとしては逆上がりに近いんじゃないかな。 逆上がりって、何回地面を蹴ってもなかなかできなかったりするじゃないですか。横からも皆がやいのやいの言ったりしますし。「引手のタイミングはここだ!」とか。 「えーっと...どうすればいいんだろう」って思いながら何度も繰り返していると、ある日突然できるようになっちゃう。そして、1度成功したら2回目もできるようになっていますよね。急激な変化はコツコツの先にしかないんじゃないかな。

─『からくりサーカス』でも鳴海の修行シーンでそういった描写がありました。

藤田
努力を続けていくということに対して、才能という言葉もフワッとはしてますけどね。漫画家で具体的に言えば「ネームを何回描いた?」ということになりますし。 自分でネームを描いて、編集さんに見ていただいて修正する。シンプルなんですけど、これがなかなかみんな続けられないんですよ。 同じ作品のネームを10回くらい持っていって、それでも駄目なら次の作品に移ればいいんですけど大半の人ができないんです。自分の作品を10回も駄目だということに耐えられなくて。でも、10回持っていって何かを得ようとするあがきは、決して無駄なことじゃありません。

─藤田先生も新人時代は何度もネームを練り直されていらっしゃったんですか?

藤田
そうですね。分からんちんだったから教えてもらいに行ってましたね。今振り返ると、本当に分かってなかったんだって思いますけど。だって今、自分が描いた昔のネーム見ても全然面白くないですから。

─分からないから聞きに行くという謙虚な姿勢で?

藤田
いやいや、正直この野郎!みたいな気持ちも内心ありましたよ。編集者の方は好意でやってくれてるのに変な話ですけどね(苦笑)。 ただ、当時からこの編集者の方にネームを見てもらって、いいと思ってもらうことが大切なんだとは思っていました。

─漫画家さんと編集さんはタッグチームというお話をお聞きしますけど、まさにそのとおりなんですね。

藤田
一番最初は編集さんは先生ですね。『うしおととら』の前に作ったネームは今でも覚えてますよ。「主人公がカッコいいまま戦って、カッコいいまま勝利してお前は何が面白いの?」とか。 オレはそれが最初分かんなかったんだけどね。「カッコいいやつが何のピンチもないまま勝利して、読者は応援しようと思うのか?何か欠けた奴が勝利するから、応援したくなるんであって、このままだと応援しようと思わないよ」って。 これもネームを描いて、ダメ出しされるから学べることなんですけどね。
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─藤田先生はデビュー前に何回くらい編集の方とやり取りされたんですか?

藤田
オレはね、何度も何度も繰り返し「ここが駄目」って言われることに対して、言われた通りにネームを修正していたんです。でも、根本的な理由が理解できていないから、何度も何度も違うと言われていたの。小手先で直したってオッケーが出るわけないのにね。 オレは同じネームを12か13回くらい直したんじゃないかなぁ。流石にこの話はもう止めて新しいものにしようって編集さんに言われたんですよ。 本当にオレはずっと駄目だったの。でも、その次に描いたのが『うしおととら』第1話のネームで。編集さんに持っていったら、大したツッコミもなく一発でオッケーが出たんだよね。「そのままペン入れしてみて?」って。

さっき、コツコツ取り組む大切さを伝えたけど、本当にその通りなんですよ。自分でも何でいきなりできるようになったのか分かんない。やり取りの中で、経験値が積まれていっただけ。

─ネームのやり取りが一般的に10回続かないと言われているなかで、藤田先生は13回もやり取りがあったのですね。

藤田
そうだね(笑)

一つの作品を13回くらいやり取りしてたらいろんな切り口を試しますからね。結局駄目だったんですけどね。 これは「神剣破壊」という作品だったんだけど、その中に花を愛する妖怪が出てたの。それは小さい妖怪だったんですけどね。「この妖怪を使って何かできないかな?」っていうのが、最後のやり取りにあったんですよ。 「花を好きな妖怪?小さい妖怪は嫌だな、大きい妖怪がいいな」って思って生まれたのが「とら」なんですよ。やっぱり、コツコツやるって大事なことだよね。

調べ物はネットではなく本で

─「とら」の誕生にそんな秘話があったんですね。興味のある読者の方も多いと思いますので、この点も聞かせてください。藤田先生がインプットするとき大切にしていることはありますか?

藤田
インターネットで調べないことです。例えば、操り人形について調べてみると、「操り人形の項目」しか出てこないので。 オレの場合は操り人形についていろいろな書籍を読み漁っていた時に、サーカスや錬金術など項目を目にしました。操り人形のページに辿り着く前に違う項目を読んじゃったりとか。 やっぱり、ここが大切なんです。調べる項目関連のものがページの前後にあるわけで。「ほほぅ?だったり、しめしめ」って思う発見がたくさんあります。 横の広がりを知ることで世界観が広がったり、やらなくちゃいけないことが自然と発見できたりします。なので、やっぱり本で調べることが大切だと思いますよ。

─今日は藤田先生の仕事場で取材をさせていただいていますが、確かに奥を見るとすごい量の書籍がありますね。

藤田
一つの連載が終わるとゴソッと入れ替えているんです。『うしおととら』の連載が終わったら日本の妖怪関係の本は違う資料部屋に移して、『からくりサーカス』がはじまるタイミングでからくり人形、サーカス、錬金術関連の本に入れ替えたり。 今は、『双亡亭壊すべし』の連載中ですので、そのために必要な本が並んでいます。乗り物だったり、職業の本だったり共通なものは残していますが、都度都度入れ替えていますよ。

好きな作品から物語を学ぶべし

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─ここからは漫画の描き方でこだわっていることなどもお聞きしたいです。藤田先生が「浦沢直樹の漫勉」にご出演された際、最後まで目にこだわってペンを入れていたシーンが印象的でした。

藤田
目力って一番大切なんじゃないかって思うんですよね。これだけたくさんの漫画がある中で、読者の気持ちを捉えるのはやっぱり目なんじゃないかな。だから、一生懸命描いていますよ。 あの時は、タイミングがいいのか悪いのかどつぼにはまっていて。気に入らない時って、本当に気に入らないんですよ。だから、あれは描いた回数が少ない敵キャラクターだったんですけどね。普段からたくさん描いている主人公級のキャラクターだったら、キチっと決まるんですけど。うん、あの時はしくじりましたね(笑)。 あの番組が放送されてから「目がこだわっていて、凄いですね」って言われる機会が増えたのですが、逆に「こだわらないのか?」って思うところもありますけど。 漫画家はみんなキャラクターの目にこだわってますよ。

そこでオレが全然凄くないのは、下描きを描かないこと。他の漫画家は下描きを一生懸命描いて、消しゴムで消す作業をしているのに、そこをしていないから時々どつぼにはまっちゃうんです。

─なるほど。ちなみに、藤田先生は構成や絵などをどのように学ばれたのですか?

藤田
構成は未だによく分かってないところも多いけどね。編集の方から言われたのは「小説や映画を漫画のお手本にしなさい」だった。漫画をお手本にしちゃうと正義感の強い読者からいろいろ言われちゃうし。

僕はエンターテインメントの映画が好きなので「ダイ・ハード」や「ターミネーター」を見ながら、編集の方から言われたことを咀嚼していったような気がします。 いい作品、人を惹き付ける作品というのは、導入部分が鍵になっている。だからインパクトのあるシーンが冒頭には必要なんだよね。 「これはどういうこと?」って思って貰えるために映画だったらどういう構成になっているんだろうとか、どういう語り口をしているんだろうとか。

─映画や小説を通じて、構成について学ばれたのですね。

藤田
語り口一つとってもいろいろあるじゃない?エドガー・アラン・ポーの「黒猫」は死刑囚の話なんだけど、「私が体験した世にも恐ろしい話を聞いてもらいたい」から物語がはじまるんだよね。 そうなると読者は「え!なんで死刑になるの?とか、世にも恐い話って何?」ってなるじゃない。こういうところも駆使しつつ、漫画の世界に読者を引っ張っていってもいいんだろうなって。 さっきもお話しましたけど、優れたエンターテインメントを見て、言葉で分解する修行ですよね。実際は編集さんに教わっていることが大きかったですけどね。

─画力の方はいかがですか?

藤田
オレは画力なんて元々ないよ。描いているうちに慣れるものですから。すごい面白い話だったら、画力よりも優先されるし。正直、絵は練習でなんとかなります。でも、物語はいろいろなものを取り込んでないと出てきませんもの。

こだわりはない。慣れた道具を使う

─なるほど。ちなみに、藤田先生が使用している画材についても教えてください。

藤田
え、普通のペンですよ?特にこだわりないです。僕が必需品だと思っているのは、漫勉の時にも話しましたけど、やっぱり修正液(細先端)です。これがないと漫画を描けませんから。 正直、ペンは代用が効くんですよ。ただ、修正液は違う。本当に大事。だって間違えたら消せますから(笑)。これがあるから勇気を持って、下描きされていない原稿にもペンが入れられるんですよ。
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─私の勝手なイメージだと漫画家さんは皆さん道具にこだわっているイメージでした。

藤田
文房具が好きな人はいますよ。このマーカーはこの色とか。このペンが使いやすいとか。文房具屋さんに行ったらすごく時間を掛けて道具を選ぶ人もいますしね。まぁ、商売道具だからね。 オレの場合はどうだろう?付けペンは「カブラペン」というものを使っているんですけどね。こういうペンであれば、問題ないかなぁ。これじゃなきゃ駄目ということは無いですね。

─弘法筆を選ばずというか。

藤田
慣れたものを使うのとこだわりって違いますよね。なんとなくだけど(笑)。なので、僕が使っているのは慣れている「カブラペン」。でも、これじゃないと描けないなんてことはないよ。

遠くを見るよりも全力ダッシュだ

─貴重なお話をありがとうございました。未来のクリエイターに向けてメッセージをお願いします。

藤田
やってみたいことって、山を登ってその山を超えたら向こうの方に見えてくるんだと思いますよ。 だから、これからどうなるんだろうと考えるのではなく、今それぞれが登っている山、登りたい山を登り切ることが大事。そうすれば、次のやりたいことが見えてくるし、やらなくちゃいけないことが浮かんでくるんじゃないかな。 オレも漫画家を30年以上やってるけど、そんなことの連続だったような気がしますね。 だって、『うしおととら』を描き終わった時に「もう漫画はいらない!もう漫画は結構」って思いましたもん。

大きな妖怪をうしおととらがやっつけた!もうこれでいいじゃないって。読者のみんなも喜んでくれたし、オレも楽しく描くことができた。「もう漫画はおしまい!」って。 でも、何日か経つとね、物語で描いてないことがあったよなぁって思っちゃったの。そう自然に考えてたら無性にまた漫画が描きたくなった。 うん。遠くを見るよりも全力ダッシュだよ。

明日も明後日もずっと同じ生活が続くんじゃないかって、ゲンナリしちゃうと思うんだけど、今抱えている仕事を終わらせた先に、何かがあると思ったほうが楽しく健やかに生きていけるんじゃないかな。まぁ、人それぞれでしょうけどね。
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─ありがとうございます。それでは最後にクリエイターを目指している方々に対して、大切すべき考え方を教えてください。

藤田
お金をもらって何かを創造する時には、常に「見る人がいるんだよ」ってことを心に刻んで欲しいですね。 お客さんがあなたの作品を見て、それがいいと思ったらお金を払ってくれるんだと。そういった基本的なことが分かっていないと、変なところで意見を聞かなかったり、変なところで意固地になったりしちゃうんですよ。 何で自分だけとか思っちゃいがち。でも、いいものを作るための苦労はみんなそれぞれしてますよ。だって、それ相応の意見を飲んで勉強しなくちゃ、いいものなんて作れないんだから。

なんかね、自分の作家性とお客さんのためがバッティングしちゃう人が中にはいるの。「何でも意見聞いてたら、オレのじゃなくなっちゃうじゃん」みたいな。 でも、人に漫画や物語で訴える商売をしている以上、自分だけで思い込んでいるものを世に出したって売れるわけないの。ここのさじ加減が難しいんだけどね。 自分もキープしつつ、お客さんも喜んでくれるようなものを作る。ここで折り合いをつけるためにも、漫画家はネームと向き合い続けることしかないんです。

頭の中で理屈こねてても駄目。オレの作家性が...とか、この資本主義社会に裏打ちされた出版界がオレに無理無体を要求してくる...。とか言ってても全然駄目。漫画家の場合はとにかくネームを描かなきゃ。 だって、人に見せるものだぜ?誰かを楽しませないとお金をもらえないことを覚悟しなきゃ。だったら、面白いネームを描いてよって。 作品を通じて伝えたい、自分の気持ちやメッセージはすごく大事。でも、面白くなきゃ誰も読んでくれないよ。

ただね、これは頭の中で考えてても絶対融合しないの。とにかく漫画家はネーム描けよって思うよね。 これは漫画家に対してだけどね。だって、オレは漫画しか知りませんもん。

[取材・文:川野優希 撮影:相澤宏諒]

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藤田和日郎(ふじた・かずひろ)
北海道出身。
1988年、第22回新人コミック大賞入賞を経て、1989年、第2回少年サンデーコミックグランプリにて、『うしおととら』で入賞し、連載開始。 1991年、『うしおととら』で、第37回小学館漫画賞・少年部門を受賞。 代表作『からくりサーカス』『月光条例』。 2016年週刊少年サンデー17号より『双亡亭壊すべし』を連載開始。